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2014年6月の食材

2014年6月の食材【白鮭(しろさけ)、時不知(ときしらず)】

白鮭(しろさけ)、時不知(ときしらず)

「白鮭」は日本で漁獲される一番ポピュラーな鮭です。

日本でサケといえば、この種のことで、他にも「紅鮭」、「銀鮭」、「ますのすけ(キングサーモン)」、「樺太ます」、「アトランティックサーモン」などが流通されています。

生鮮ではもちろん、塩鮭も多く流通しており、卵はいくらや筋子、白子も食用になり、その他コラーゲンなどの工業製品の原料になるなど幅広く活用されています。

6月頃に漁獲される白鮭は"時不知(ときしらず)"と呼ばれ、沖合で餌をたくさん食べて成長する時期の為、身も柔らかく、脂乗りも良好です。

また、産卵回遊の群れに混じって漁獲される、未成熟の鮭は"鮭児(けいじ)"と呼ばれ、1尾数万円する超高級魚です。


主産地、旬

太平洋側では、利根川から北、日本海側は山口県以北の河川に産卵のためそじょうします。
海外は、朝鮮半島からシベリアのレナ川、東部太平洋ではカリフォルニア州からカナダ沿岸で漁獲されます。
川で産卵、ふ化した稚魚はやがて川を下り、北太平洋、北極海を回遊し、生まれた川に産卵回遊します。
旬は秋鮭と異なり、春から夏にかけて。秋に沿岸で獲れる鮭は”あきあじ”と呼ばれ、産卵の為、養分をうばわれた分、身の脂肪分は少ない。
ときしらずの漁獲は北海道沖の太平洋側、襟裳岬から根室沖の近海での定置網、刺し網と、千島列島方面での刺し網での漁獲があり、近海物の定置網物が一番評価が高いようです。
鮮魚や塩蔵品で入荷されます。

選び方

1尾のときは、鮮度の良い物を。ウロコを確認することや、身のぬめりが透明であることなど。
切り身は、皮が銀色で切り口につやがあり、身が鮮やかなオレンジ色のものを。
「あきあじ」を選ぶときは、特に皮の色が銀色のものを。産卵の為河川によってきて、成熟すると赤や褐色の婚姻色になり、そのときは、身の栄養分はあらかたうばわれています。
また、この時期の白鮭はオスのほうがおいしいといわれています。(メスは卵に養分をとられてしまう為)

料理法、食べ方

鮮魚は、生食でも加熱用でもおいしく食べられますが、寄生虫(アニサキス)対策の為、必ず冷凍してから(3日ぐらい置いて)食べます。
生食は北海道ではアイヌ語でルイベといい、半解凍の刺身を醤油やポン酢をつけて食べます。
切り身は、塩焼き、照り焼き、ムニエル、ホイル焼き、蒸し、フライ、味噌や麹に漬けて焼いたりと、多彩な食べ方ができます。
また、石狩鍋や粕汁など、汁物や鍋などでもおいしくいただけます。


協力:水産物卸協同組合  ㈱魚熊  長岡 邦久さん





2014年6月の食材【鱸(すずき)】

鱸(すずき)

 スズキは、ブリやボラの様に、成長にしたがって名前が変わる出世魚としても知られます。

関西ではセイゴ(1歳魚20cm以下)、ハネ(4歳以下、60cm以下)、スズキ(4歳以上、60cm以上)と名前が変わります。

体長は成魚で1m近くまで成長します。天然の魚も各地から入荷しますが、養殖も一部入荷れています。

スズキも、3種類入荷していて、スズキ、ヒラスズキ、タイリクスズキ(養殖)の3種類が流通しています。

ヒラスズキは、スズキに比べて体高が高く、ちょうど魚の真ん中が盛り上がっています。タイリクスズキは背中側に黒い斑点があります。

養殖池から逃げたタイリクスズキが、スズキと交配してハイブリッドなスズキもいるようです。流通では、築地よりも関西のほうが人気もあることから、東京湾産の魚が関西に来るぐらい

ある意味、珍しい魚でもあります。関西人の白身好きの一例ともいえるでしょう。

また、釣りでも人気が高く、専門に餌やルアーで狙う方も多く、岸からでも大型サイズと出会える・・・かもしれません。


主産地

北海道以南の沿岸、内湾から中国、朝鮮半島、台湾に広く分布しています。
主な産地は、千葉、兵庫、福岡、愛知、大阪です。
天然物は、大阪湾、播磨灘などの近隣から、養殖物は愛媛産の魚が主に入荷しています。
旬は夏で、春に産卵が終わってから、体力を回復する為に荒食いします。
秋から冬にかけて産卵する為、その時期の魚体はやせ細り、脂も殆どのってないなんてことも。

選び方

1尾のときは、鮮度の良い物を。エラを確認することや、身のぬめりが透明であることなど。
切り身は、身の透明感があるやつを。鮮度が落ちると白濁してきます。
鮮度が落ちると、皮の裏側から匂いが出やすく、鮮度が良くても気になるときは皮を除去すると良いでしょう。

料理法、食べ方

セイゴは焼き物や煮物、揚げ物に。スズキはあらい、刺身、湯引き、焼き物、揚げ物など。
そのまま料理したらあっさりした風味が、ムニエルなど油を足してやると、また別の味になります。
くせのない白身なので、身を揚げて、あんかけなど中華風や、イタリア、フランス料理のソースとの相性も良いです。
身の鮮度のいいものは生食に、切り身のものは加熱調理に。
宍道湖のある松江では、和紙の奉書紙を水にぬらし、魚体を2~3重に覆い包み、旨味を逃がさないように蒸し焼きにして
煮返した醤油に紅葉おろしを加えた「わりした」につけて食べる奉書焼きが名物で、宍道湖はスズキの産地でもあります。

参考レシピ(1)

スズキのあらい
1、スズキを三枚に卸して、皮を引き、血合い部分を取り除きます。
2、薄くそぎ切(へぎ造り)し、冷水に放って急激に冷やしてから流水で洗う。
3、清潔な布巾かキッチンペーパーで水分を取り去り、盛り付けて、梅肉、わさび醤油、ポン酢などで食す。
洗いにすることで、身が急速に縮み、独特の食感が得られる。また、身についてる臭いを取り除く効果も。

参考レシピ(2)

スズキのムニエル
1、スズキが、1尾のままでしたら、3枚に卸して、お好みで皮を引き、切り身にします
2、切り身に塩コショウを適量して、1時間ぐらい置いて、なじませます。
3、小麦粉をまぶして、油を引いたフライパンで両面が狐色になるまで加熱します。皮がついてるときは皮目をパリッとさせるとよりおいしくなりますよ。
4、ソースや醤油、マヨネーズ、タルタルソースなど、お好みの調味料を添えて、つけ合わせの野菜と一緒に盛り付けます。






あじ丼

2014年6月の旬の食材レシピ

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