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市況情報

鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:平成27年 1月  市況情報

鮮魚

鰤などの養殖物は、入荷順調、相場保合でしたが、先月まで在池量がだぶつき気味だった養殖トラフグは 年末に拡販できたこともあって年明けから出荷を絞った為、相場強くなりました。
天然物は、全般的に天候不良等から入荷が少なく、相場保合~やや強含みでした。
来月も、今月と同じような市況が続くと思われます。春物のほたるいか、イカナゴが始まりますが、全般的にスタートは遅れ気味と予想します。また、いかなごは、大阪湾、伊勢湾とも例年よりも少なめの予想となっております。

冷凍魚

北方凍魚は、鯖以外のカラスカレイや赤魚などヨーロッパ系の商品は全面高に。漁獲少なく浜で取り合いのため、円安の環境の日本は歯が立たない状況です。
海老類は養殖物、天然物共に高値安定ですが、これから処分品や新物の状況次第では価格下落もあるでしょう。
生食海老は、しばらく中国に買い負けて高値が続いていましたが、中国国内の売れ行きが鈍く、相場下落傾向です。

加工水産物

鮭鱒は、紅鮭は相場強含みでしたが、チリ産銀鮭、トラウトは、さまざまな要因から相場弱い状況に。
汐鯖は、ノルウェー産は新物が昨年より価格が下がり、売れやすくなり、一方国産は新物が少なく、相場強含みに。合物(あいもの)は端境期の為、相場保合でした。
来月も、鮭鱒は、紅鮭は保合~強含み、チリ産銀鮭とトラウトは価格弱く相場や在庫に注意、鯖はノルウェー産は保合、国産は強含みと予想します。
月の後半より、本格的に蛍いか、いかなご、バカガイなどの季節商品が入りだすでしょう。拡販願います。

主要品目の市況

鮪(生・冷凍)

今月は、生鮮物はインドネシア、パラオ、マーシャル産メバチマグロ中心の入荷でした。入荷少なめ、相場やや強含みでした。冷凍物は、太平洋、大西洋産のキハダマグロ中心の入荷で、入荷少なめ、相場強含みの相場でした。
来月は、冷凍物は漁船、産地の在庫少なく、また旧正月が2月19日なため、この前後は華僑圏(かきょうけん)の漁船は休むので3月にならないと漁獲が復活しにくい状況です。生鮮物は、順調入荷を見込んでいますが、同じく旧正月前後は一部入荷が途切れると思われます。

真鯛(天然、養殖)

天然物は、天候不順などの要因で入荷少なく、相場強含みでした。
養殖物は、各産地とも潤沢な在池量があり、入荷順調、相場保合~やや弱含みでした。
来月も、天然物、養殖物とも1月と同様な入荷、相場と予想します。

鯵、鯖

鯖は、千葉県産中心の入荷で、入荷順調、相場弱含みで推移しました。マサバ中心の入荷で、脂乗りも程々なのですが、12月に比べてサイズが小さくなったりしたことで、やや人気がなくなったようです。
鯵は、マアジ、丸アジとも四国方面からの入荷が中心で、真鯵は入荷少なめ、相場強く、300~400gサイズ中心の入荷でした。丸アジは、入荷順調、相場弱含みで、特に丸アジは脂のりが悪いことや、焼き魚需要が少ないことから、安値となりました。
来月も、鯖、鯵とも1月と同様の入荷を見込んでいます。

スルメイカ、剣先いか

スルメイカは、前半は時化が多いこともあって、入荷が少なく相場強かったですが、後半は山陰方面からの入荷が纏まり、入荷順調、相場やや弱含みとなりました。
剣先イカは、各地漁がな殆どなく、入荷有りませんでした。
来月も、剣先イカはほぼ入荷なし、スルメイカは、前半は1月の後半並みにあるものの、魚群が見つからないと後半は入荷少なめと予想します。

貝類、うに

帆立は、シーズンオフなのとしけや大雪で入荷が不安定で、入荷少なく相場強かった。牡蠣は、産地では生育が進んで歩留まりが良くなったのと、正月を過ぎて販売量が一段落したことから、入荷順調、相場保合~やや弱含みと年末までの上げ相場、入荷不安定な状況は改善されつつあります。
来月は、全般的に順調入荷を見込んでいます。あさり、バカガイなど2枚貝の旬の時期になりますので、是非拡販ください。

冷凍かれい

カラスカレイは、各国とも在庫が少ないのと、現在着漁中のエリアの漁獲が少ない為、浜値が高騰しています。おまけに日本の場合、昨年比でも大幅な円安の為、輸入コストの高騰がとまらない状況です。
代替魚種が無い為、耐えれるところまでは価格上昇についていって、耐え切れなくなって物流が止まるまでは、値段の高騰が続いていくと予想します。

冷凍鯖、鰆

鯖は、ノルウェーから新物原料も到着し、昨年よりは安値で各サイズとも出回り始めています。国産鯖は新物の漁が悪く、ヒネ在庫も少なくなってきた為、相場強含み鰆は、韓国産は高値安定、中国産は新物漁少なく価格高騰。
来月は、鯖はノルウェー産は保合、国産は強含み、鰆は韓国はやや強含み、中国は強く推移すると予想します。

冷凍えび

養殖海老は、BT、バナメイとも産地の出荷も一段落し、国内搬入は少ないものの、国内相場は高値疲れで荷動き悪く、決算期を控えて一部在庫処分の安値販売玉がある状況です。ムキエビなどの加工品は更に動きが悪い為、処分も難しい状況です。
天然海老も高値安定で、荷動き低調。生食海老は、カナダボタンなどのボタンエビ系は中国向けの販売が不振で、現地に在庫があるなど販売環境が日本に向いて来た為、価格を下げて、止まりかけた売れ行きを復活させる動きが。南蛮は年末まで相場下げたあと様子見に。
アルゼンチン赤エビは、年末まで相場上げた後、売れ行きが悪いので今後下がってくるでしょう。

ちりめん、煮干、丸干

ちりめんは、国産品は在庫殆どなく、輸入品があれば、韓国産、インドネシア産の商品を販売しています。
入荷少なく、相場強含み。今月末からイカナゴ漁が始まるのでそちらに期待します。
煮干は、在庫品販売が中心で、愛媛、香川県産の商品が1000円/kg前後の価格帯で動いています。

汐鮭、汐鯖

紅鮭は、ドレスは7、8尾中心の販売で、特に本ちゃんは在庫が少なく相場は強含みに。チリ産の銀鮭、トラウトは、今までの高値疲れで売れ行きが鈍かったことと、来期の増産、輸入量の増大が確定したことや、一部投売りの噂などから、価格は弱く、売れる価格帯を探しつつ高値在庫の処理を急いでいます。
汐鯖は、ノルウェー産は、大型サイズは新物も搬入少なく、入荷少なめで、8kg/18~20尾のサイズが中心アソートに。国産原料は、なかなか漁が纏まらず、原料在庫が少ないことから相場強含みに。
来月も、鮭鱒、塩鯖とも前月同様の展開と予想しますが、チリ産銀鮭は相場に要注意です。

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