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市況情報

鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:平成27年 2月  市況情報

鮮魚

2月は養殖トラフグ、養殖ブリなどの冬物商材を中心に、入荷は順調でしたが、天然物は時化続きなど天候の関係から、全般的に入荷少なめでした。
2月の26日より大阪湾のイカナゴ漁が解禁になりましたが、今年は解禁日からサイズも大きめで、また水揚げ予想も例年より大幅に少なめ(半分程度)とのことから、例年よりも早くシーズンが終わると予想されます。
釘煮を炊かれる方はお早めに必要分を確保されることをお奨めします。

冷凍魚

凍魚のメインになる、カラスカレイ、サワラ、赤魚などの主要魚種が、漁獲量の減少や円安などの影響から、引き続き輸入コストの上昇による価格改定が続いています。魚種によっては入荷量も少ないことから継続使用しにくく他魚種に変更せざるを得ないものもあります。海老類は、養殖物は相場上がりすぎて荷動きが止まったことから、物によっては処分売りが出ています。
生食用のカナダボタン、ロシア南蛮も同様の状況です。
来月は凍魚は、入荷少なく相場強含み、海老は、入荷少なく、相場保合、在庫品は相場弱含みと予想します。

加工水産物

加工品の原料の多くは輸入品を使用しているため、円安や包装資材などのコスト上昇、また最近問題のトラックの配送コストの上昇などの影響から、春の商品切替などにあわせて、再度の価格改定をお願いしている状況です。特に、煉製品は昨年の秋冬物に続いて、今年の春夏物も価格改定をお願いする次第です。
鮭鱒は、ロシアの経済制裁などの影響で、チリ産銀鮭の価格がこなれてきており、そろそろスーパーなどの下段で特売を打ちやすい価格帯になってきました。是非、拡販ください!

主要品目の市況

鮪(生・冷凍)

生鮮物は、天然物はインドネシア、マーシャル諸島産のメバチマグロ中心の入荷で、入荷少なく相場強含みに。養殖のホンマグロは、九州方面からの入荷が中心で、入荷順調、相場保合でした。冷凍物は、静岡揚げの大西洋漁獲のキハダマグロを中心に入荷し、入荷少なめで相場やや強含みでした。来月は、卒業、入学式などのイベントや、春先の刺身需要が増えることから、マグロ全般に引き合いが強く、入荷順調~やや少なめ、相場強含みと予想します。

鯛(天然・養殖)

天然物は、時化が多く出漁が少ないことや、水温の関係で漁獲が少なく、産地相場も強いことから、入荷少なく相場強かった。来月は、そろそろのっこみの時期を向かえ、漁獲も纏まりだすことから、入荷順調、相場保合~やや弱含みと予想します。養殖物は、入荷順調、相場保合と、安定した相場が続いています。
来月も入荷順調、相場保合と予想します。刺身物などに是非活用ください!

鯵、鯖

鯵は、月の前半は四国各地より、マアジ、マルアジとも入荷がありましたが、月の後半は時化などの影響からか漁獲少なく、入荷も殆ど有りませんでした。入荷少なめ、相場保合~やや強含みでした。来月は、和歌山方面などからの入荷が暖かくなるにつれて期待できそうです。
鯖は、真鯖は東北、千葉方面の漁が一段落し、九州、三重などの産地に南下してきました。しかし、次第に卵持ちが増えてきて脂乗りも悪く、寒鯖の時期はそろそろ終了のようです。入荷少なめ、相場保合~やや弱含みでした。来月は更に少なくなります。

スルメイカ・剣先いか

スルメイカは、九州から山口県産中心の入荷で、入荷少なく、相場保合~やや強含みでした。来月も時期的にスルメイカが少ない時期にあたる為、低調な入荷になると予想します。
剣先イカは、端境期になるため、各地殆ど漁が無く、入荷も有りませんでした。来月は九州方面などから、小型サイズの新子が徐々に増えてくると予想します。

貝類・うに

牡蠣などの冬物商材は、入荷順調、相場保合で推移しました。3月に入り、メニュー切替で冬物は販売量が低下していきます。
3月は、浅利、ハマグリなどの2枚貝を中心に春物商材が順調に入荷してくると予想します。うに、帆立などは浜値高く、入荷少なかった。来月もこの状態が続くと予想します。

冷凍カレイ

カラスカレイは、昨年より値上げと入荷量減少が続いたままとなっていますが、いよいよこれまでで最高に高い原料のロットが日本に到着し、販売が始まります。果たして、この価格をユーザーの皆さんがどう受け止めるのか、売れるのか売れないのかを現在は状況が見えてくるのをまっている次第です。

冷凍鯖、鰆

冷凍鯖は、今年はノルウェー産が豊漁で入荷多く、相場は円安に食われたものの昨年よりかは安価に、国産鯖は結局漁が纏まらず、昨年よりも1割~2割程度値上げで今年の相場が決着したようです。今年は全般的に国産のほうが高めな展開なので、ノルウェー産を拡販商材として販売の組み立てが必要でしょう。
鰆は、秋漁も漁獲少なく、相場強いままです。春漁は品質がいまいちなため、しばらく様子見といった感じでしょうか。

冷凍えび

昨年も価値以上に高騰してしまった相場のツケで、年明け以降荷動きはさっぱり無く、また、価格高騰で市場を喪失した商品も多く、年明け以降、ムキエビなどの加工品や、養殖の殻付海老を中心に在庫調整の処分売りが散見されます。
5月頃までは、各産地とも生産量が纏まらない為、入荷が少ないのですが、各産地とも増産予定とのことで、今年はもしかしたら価格はそんなに暴騰しないのかもしれません。天然海老は入荷少なく相場高止まりに。生食海老は、中国向けの荷動きが悪く、価格調整が必要なようです。

ちりめん・煮干、丸干

ちりめんは、国産品は入荷まったく無く、輸入品中心の荷動きですが、輸入品も無いもの相場で相場高騰し、売りにくい商材になってきました。煮干類は、愛媛、香川、大分産のものが中心の入荷で、小羽~大羽まで各サイズとも順調に入荷・販売しています。来月は、いかなごの加工品が中心な為、入荷、荷動きとも低調に推移すると予想します。

汐鮭、汐鯖

チリ産銀鮭については、荷動きの悪さと新物の増産、搬入増の予想から下げ相場になっていましたが、現在は一服しています。紅鮭は、在庫が小型サイズ中心で、フィーレ加工に適している4/6サイズは在庫少なく相場強含みです。
塩鯖は、ノルウェー産は8kg/18、20尾サイズ中心の入荷で、入荷順調、相場保合。国産原料は、漁が終盤になりましたが漁獲少なく、今シーズンはノルウェー産よりも高値で推移すると予想されます。

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