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市況情報

鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:2022年6月

鮮魚

6月の実績は、取扱数量63t(前年比92.5%)、取扱金額7,181万円(前年比122.8%)でした。
土曜日の販売は好調だったものの、その他は非常に苦戦しました。
集荷面では、月の前半は季節商材が若干例年より入荷量が少なく、養殖物は順調な入荷量で推移しましたが、後半より時化が長引いたため、全体的に減少しました。
新型コロナウイルス感染症に対する動きもある程度緩和したが、まだ本来の荷動きには戻っていません。

冷凍魚

6月の実績は、取扱数量18t(前年比90.6%)、取扱金額2,333万円(前年比101.3%)でした。
引き続き、輸入冷凍魚においては、為替(円安)変動及び原油の高騰に伴う海上運賃、化成品・包装資材・人件費のコストアップにより、全般的に相場は強含みで推移しました。
現状、円安の終息見込みがつかないため、各社の価格改定が今後も続くと予想されます。

加工水産物

6月の実績は、取扱数量19t(前年比197.8%)、取扱金額1,669万円(前年比116.6%)でした。
ベトナム・中国を中心とした輸入水産加工品においては、各社急激な円安による価格改定が進んでいることから、国内相場は強含みで推移しました。
フライ製品など、小麦粉を使用した副原料の価格高騰が続いているため、国内相場は強含みで推移しました。

主要品目の市況

鮪(生・冷凍)

資材・ガソリン・航空運賃などの上昇により、相場は安定しませんでした。
生マグロは、国内物は高値安定で推移しました。
冷凍マグロは、輸入物を使用しているため、販売価格は高値が続きました。

真鯛(天然・養殖)

天然鯛は、前年より入荷量が若干減少しましたが、安定状態で推移しました。
養殖物は、円安等によるコストアップの影響で全体的に値上げ状況で推移しました。
産地状況は、8月末には在池量が減少し、更に値上げが加速すると予想されます。

鰯・鯖

前年に比べ、鰯・鯖共に入荷数量は激減しました。
各地水揚げが悪く、50%~60%の集荷率で推移しました。

スルメイカ・剣先イカ

スルメイカは、例年に比べ入荷数量の減少及び浜値の高騰が見られ、相対取引での対応となりました。
生イカは、月初から中旬まで順調に推移しましたが、後半になり入荷数量が減少し、浜値の高騰が見られました。

貝類・うに

アサリ・ハマグリ・その他の貝類は、全般的に入荷量が少ないが、安定はしていました。
うには北海道・ロシアが少なく、入荷数量及び浜値に多大な影響が出ていました。

冷凍かれい

カナダ・グリーンランド他、各船社のまとまった水揚げが順調に進んでいましたが、日本国内向けドレス製品は、円安によるコスト上昇により手を出しづらい価格帯まで上昇していました。

冷凍鯖・鰆

ノルウェーサバについては、国内外共に在庫が少ない状況で、相場は強含みで推移しました。
鰆は、例年並みの漁獲量で安定していましたが、中国内販が旺盛だった影響で、新物供給まで相場は強含みで推移しました。

冷凍えび

ブラックタイガー・バナメイエビ共に値段の上昇はおとなしいものの、国内在庫は少ない状況でした。
一方、円安が継続しており、今後の仕入商品もコスト高になるため、相場は堅調に推移することが予想されます。

ちりめん・煮干・丸干

6月に入り、各地ともに安定した水揚げ状況となっており、相場は堅調に推移しました。

汐鮭・汐鯖

銀鮭は搬入量が少なかったことに加え、円安が進行していたため、相場は上昇傾向となりました。
定塩は、原料ベースに価格が追い付いていないため、今後も強含みと予想されます。

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