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市況情報

鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:2023年5月

鮮魚

5月の実績は、取扱数量35t(前年比53.2%)、取扱金額5,403万円(前年比71.5%)で推移しました。
近年では最低の漁獲高に加えて、各産地から大型スーパーへの直接取引の影響も受け、全ての品物が高値で安定しました。そのため、販売先の専門店や量販店の前売りも低下し、月間を通して業務需要が少なく、流通量が最悪の状態でした。

冷凍魚

5月の実績は、取扱数量20t(前年比131.4%)、取扱金額2,782万円(前年比147.3%)で推移しました。
原料価格は引き続き堅調に推移しており、製品価格についても同様の傾向が見られるものの、為替の動向次第では、弱含みに推移することもあるため、製品価格については注視する必要があります。

加工水産物

5月の実績は、取扱数量11t(前年比79.1%)、取扱金額1,485万円(前年比96.8%)で推移しました。
原料価格の上昇などにより需要の減少が続いていますが、ゴールデンウイーク期間中の旅行者の増加などによって外食ルートの需要が増加したことから、製品価格は堅調に推移しました。春需やインバウンド需要の増加も先月より荷動きが回復した要因の1つとなっています。

主要品目の市況

鮪(生・冷凍)

生マグロ:各地小型サイズ中心の出荷となり、需要の多い大型サイズが、高値で安定しました。
冷凍マグロ:海外からの引き合いが強いため、高値で安定しました。

真鯛(天然・養殖)

天然:時化の影響で月後半以降は漁獲量が安定せず、高値で安定しました。
養殖:大型サイズの流通量が不足していました。

鰯・鯖

例年に類を見ないほど、漁獲量が少なく、高値で安定しました。

スルメイカ・剣先イカ

スルメイカ:漁獲量が減少し、流通量が少ないため、高値で安定しました。
剣先イカ:例年と比べて漁獲量が減少し、高値で安定しました。

貝類・うに

漁獲量が少ないため、浜値が上昇し、需要が減少したことから、入荷量が減少しました。

冷凍かれい

原料相場はやや強含みで推移しました。しかし、製品相場は、フィレなどの一部製品を除き、高値による販売鈍化の傾向から、様子見の姿勢が続いており、横這いで推移しました。

冷凍鯖・鰆

冷凍鯖:国内在庫の品薄感から製品価格は横這いから強含みで推移しました。
鰆:韓国産・中国産の原料とも水揚げが少ないまま盛漁期を終え、需要期の春となったため、当面の製品価格は横這いから強含みで推移しました。

冷凍えび

ブラックタイガー:製品価格は横這いで推移しました。
バナナイエビ:ゴールデンウイーク需要が落ち着いたことから、やや弱含みに推移しました。

ちりめん・煮干・丸干

例年に類を見ないほど、漁獲量が少ない状況のため、今後の高値価格の動向を注視しています。

汐鮭・汐鯖

汐鮭:原料価格の上昇により安値販売が出来なくなり、相場は横這いから強含みに推移しました。
汐鯖:基本的に価格は堅調で推移しておりますが、為替の動向次第では弱含みにも推移することが予想されます。

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