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市況情報

鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:2021年9月

鮮魚

9月の鮮魚の実績は取扱数量66t(前年度比90.3%)、取扱金額5,935万円(前年度比90.5%)でした。月間を通して天然物の水揚げが少なかった影響で浜値の高騰が続き、販売数量に減少傾向が見られました。養殖物に関してはフグ、タイ、ハマチ、カンパチの在池量が不足し、各産地の相場は上昇傾向で推移しました。販売面では新型コロナウイルス感染症の影響による飲食店等の専門店の休業が続き、仲卸業者の販売に多大に影響しており、影響回復については見込みがたたない状態でした。

冷凍魚

9月の冷凍の実績は取扱数量16t(前年度比95.9%)、取扱金額1,801万円(前年度比82.6%)でした。原油の高騰による船賃及び化学製品等の価格上昇の影響で包装資材が値上がりしており、年末に向けて輸入冷凍魚全般は価格が上昇することが見込まれます。新型コロナウイルス感染症の影響でベトナムではロックダウンされている地域があり、その影響で工場ラインがストップし、輸入数量の減少傾向が見られました。

加工水産物

9月の加工の実績は取扱数量11t(前年度比81.5%)、取扱金額1,295万円(前年度比87.4%)でした。ベトナムホーチミン近郊が新型コロナウイルス感染症の影響でロックダウンしたため、加工品全般において輸入数量が減少しており、国内相場は当面強含みで推移すると予想されます。

主要品目の市況

鮪(生・冷凍)

生まぐろに関しては相対注文分のみの販売状況で推移しました。単価は生まぐろ、冷凍マグロ共に高値安定で推移しました。

真鯛(天然・養殖)

天然物は前年と違い物量自体が少なく入荷がほぼない状態で、浜値については3~4割高で推移しました。養殖は4月~8月に各産地の出荷量が増加した影響で在池量が不足し、値上げが続きました。

鰯・鯖

台風・時化の影響で不漁状態が続いたため浜値が高騰し、スーパーへの販売量が低下しました。

スルメイカ・剣先イカ

剣先イカは海水温上昇・月夜により例年に比べ物量が減少した影響で浜値が高く、集荷することが厳しい状態でした。スルメイカは相場が高値で安定したため、販売数量については伸び悩みました

貝類・うに

例年に比べ相場は高値で安定していたことに加え、新型コロナウイルス感染症による店舗の休業により注文数も減少した影響で、集荷量・販売量共に低迷しました。

冷凍かれい

大西洋産カラスカレイは中国が需要回復傾向にあるため、国内市況は中国勢の影響を受け強含みとなりました。

冷凍鯖・鰆

新型コロナウイルス感染症の環境化で量販店ルート向け定塩製品の販売が順調でしたが、サバの海外加工拠点であるベトナムホーチミン近郊が新型コロナウイルス感染症の影響でロックダウンした事により、加工品の搬入量が減少していました。

冷凍えび

世界的なコンテナ不足による入荷遅延の影響で、相場は強含みで推移しました。

ちりめん・煮干し・丸干

大阪湾では順調に漁が継続しており、ちりめんの価格・数量共に安定していました。ウルメはようやく13cmまで成長し、価格・数量共に安定していました。

汐鮭・汐鯖

定塩鮭製品については原料に引っ張られる形で価格は強含みで推移しました。汐鯖については量販店を中心に注文がありました。

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