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市況情報

鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:2022年3月

鮮魚

3月の実績は取扱数量75t(前年比86.2%)、取扱金額9,505万円(前年比107.7%)でした。
まん延防止等重点措置に伴う飲食店への影響で、販売需要が減少し、非常に厳しい状態が続きました。
仕入に関しては、国内外で出荷調整が行われた影響で商品の販売コストが高くなり、加えて各産地共例年に比べ旬の魚の漁獲量が少なかったことも相まって、浜値高が月末まで続きました。
販売に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響に若干回復傾向が見られたものの、養殖物の仕入価格が値上げ続きとなったため、数量・価格共に厳しい流れで推移しました。

冷凍魚

3月の実績は取扱数量19t(前年比91.5%)、取扱金額2,483万円(前年比102.7%)でした。
ロシアのウクライナ侵攻を受け、欧米や日本によるSWIFT(国際銀行間通信協会)からのロシア排除や米国によるロシア産水産物の輸入禁止などの影響で入荷量が減少しているため今後の政治状況・供給バランスに注意が必要です。

加工水産物

3月の実績は取扱数量18t(前年比179.2%)、取扱金額1,657万円(前年比107.1%)でした。
国内では新型コロナウイルス感染症の影響があったものの、量販店ルート向け加工水産物の販売が順調に推移しました。
一方、海外加工拠点であるベトナムホーチミン近郊が新型コロナウイルス感染症拡大によりロックダウンした影響で加工品の搬入量が激減しており、2月下旬に比べると回復傾向にはあるものの、ロックダウン以前の状況にまではなっていませんでした。

主要品目の市況

鮪(生・冷凍)

海外からの輸入制限の影響で生マグロ(養殖)の販売価格は高値安定で推移しました。
販売に関しては、新型コロナウイルス感染症の影響で注文数量が減少傾向で推移しました。

真鯛(天然・養殖)

天然物は前年に比べて30%~50%ぐらいの入荷数量となり、各産地の浜値は上昇傾向でした。

鰯・鯖

鰯は例年と比べ全般的に入荷数量が減少し、浜値は若干高値となりました。
鯖の入荷数量は安定していましたが、脂が少なく販売価格は安値でした。

スルメイカ・剣先イカ

スルメイカは時化の影響で各産地共に数量不足となったため、販売価格については非常に高値が続きました。
剣先イカは漁獲量が少なく、ほとんど入荷はありませんでした。

貝類・うに

アサリの暴騰で他の貝類についても浜値高が続きました。
ウニは入荷数量不足のため注文分についても揃えられない状況でした。

冷凍カレイ

ロシアに対して水産物輸入禁止を決めた国の影響でロシア産以外の産地の引き合いが強まったことに加え、円安によるコストアップや春需要による影響も相まって市況は強含みで推移しました。

冷凍鯖・鰆

鯖の漁獲量は例年並みで販売価格は安定推移しましたが、国内滞留在庫が少ないことから今後の相場は強含みに転じていくと予想されます。
鰆は世界的に不足感が続いており、相場は原料・製品共に当面強含みで推移と予想されます。

冷凍えび

ブラックタイガーは全体的に不足感が強く、特に大型サイズは入荷数量が少なかったため強含みで推移しました。
バナエイエビは量販店の売れ筋サイズ31/40に同様の不足感があり、強含みで推移しました。その他の冷凍えびは高値横這いで推移しました。

ちりめん・煮干・丸干

漁自体がなかったため、入荷はほとんどありませんでした。

汐鮭・汐鯖

定塩製品は原料に引っ張られる形で価格は徐々に強含みで推移しました。
量販店では販売は引き続き順調に推移しました。

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