ホーム > 統計室:市況情報 > 鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:2022年11月

市況情報

鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:2022年11月

鮮魚

11月の実績は、取扱数量61t(前年比83.1%)、取扱金額7,850万円(前年比94.6%)で、前年に比べて取扱数量及び取扱金額ともに減少しました。
新型コロナウイルス感染症拡大による景気低迷により、量販店・販売店の注文減少したため、仲卸業者の前売り販売量が減少したことに加え、ロシアのウクライナ侵攻を発端とした燃料費等の高騰の影響により、各産地において浜値高が続いたため、取扱数量・取扱金額ともに厳しい状況となりました。

冷凍魚

11月の実績は、取扱数量16t(前年比97.6%)、取扱金額2,562万円(前年比122.9%)でした。
製品販売は急激な円安による値上げが販売市場に定着しつつあったことに加え、国内加工場の不足により需要期に向けた安定供給が不安視されていました。
相場は全体的に横這いからやや強含みで推移していました。

加工水産物

11月の実績は、取扱数量15t(前年比85.1%)、取扱金額1,923万円(前年比88.9%)でした。
10月1日からの食品関係筋の大幅な値上げに伴い、量販店を中心に集客数が減少している状況のなか、原料の高騰や円安の影響による仕入れ価格の上昇があったものの、加工水産物全般において値上金額を販売価格に転嫁できず厳しい状況でした。

主要品目の市況

鮪(生・冷凍)

養殖物は、各産地共に前倒しでの出荷が増加したことで大型サイズが減少したため、浜値が高騰しました。
冷凍物は、新型コロナウイルス感染症及び為替の影響を受け、相場は横這いとなりました。

真鯛(天然・養殖)

天然物は、月前半においては入荷数量が増加傾向で推移しましたが、後半は入荷数量が減少し、高値安定となりました。
養殖物は、全体的に上げ相場で、サイズについては不安定だったため、12月は値上げが予想されます。

鰯・鯖

鰯は、月後半に北海道の大羽イワシの入荷数量が安定しましたが、小羽イワシは例年に比べ入荷数量が激減しました。
鯖は、全体的に入荷数量が少なかったことに加え、サイズは小型が多かったため、売れ行きが悪く、大型サイズは高騰しました。

スルメイカ・ケンイカ

スルメイカは、浜値高で入荷量が少なかったため、不足している状況でした。
ケンイカは、九州・山口方面の入荷量が少なく、全体的に高値安定でした。

貝類・ウニ

貝類は、高値のため、相対での対応となりましたが、取扱数量・取扱金額ともに大変厳しい状況でした。
ウニは、時化の影響で全般的に漁獲量が少なく、高値が続きました。

冷凍かれい

新型コロナウイルス感染症の影響による外食の落ち込みにより、相場は横這いでした。
輸入カレイは、カナダ・グリーンランドの水揚げが控えているため、今後のマーケット状況を注視する必要があります。

冷凍鯖・鰆

ノルウェーの巻き網は、10月で終了し、トロール漁が10月後半からスタートしています。
相場は、需要が強まっていることから下がる気配はなく、高値横這いか強含みにて推移しました。

冷凍えび

相場は、国内在庫が潤沢に確保できていたことで、需給バランスが取れていた事と円安の影響により、横這いで推移しました。

ちりめん・煮干・丸干

大阪湾・淡路共に不漁が続いたため、高値横這いで推移しました。

汐鮭・汐鯖

定塩製品は、原料相場の影響を受けることが大きいため、価格は横這いで推移しました。

ページトップへ