野菜・果実の市況:平成22年10月 市況情報
(入荷動向) 10月の主要品目(大根・白菜・キャベツ)は、8月期以降の高温、かんばつなどの天候不順により、入荷量は前年に比べ79%(入荷量1,537t)と大幅な減少となった。品目別には、白ねぎ・にら・なす・しめじ・松茸・洋にんじん・なんきんなどは前年を上回った。また、大根・白菜・キャベツ・ほうれん草・ブロッコリー・レタス・きゅうり・トマト・ピーマン・えのき茸・生しい茸・ごぼう・さつま芋・じゃが芋・玉ねぎなどは前年を下回った。
(価格動向)8月以降の天候不順により、価格は前年に比べ142%(kg当り242円)と近年にない高値で推移した。品目別には、大根・白菜・キャベツ・ほうれん草・白ねぎ・にら・ブロッコリー・レタス・きゅうり・トマト・ピーマン・えのき茸・しめじ・洋にんじん・ごぼう・さつま芋・じゃが芋・玉ねぎなどは前年を上回った。また、青ねぎ・なす・松茸・生しい茸・なんきんは前年を下回った。
従って、売上高は前年に比べ112%とまずまずの販売で終了した。
(主要品目及び入荷状況)10月に入り異常気象の影響は少し和らいだものの入荷量は伸び悩んだ。みかんは、入荷遅れの上に裏年ということあり前年の約8割だった。当初から不作だった柿は前年の半分にも満たない状況だった。りんごは、着色面は良くなったが若干入荷の遅れがあり前年の8割にとどまった。ぶどう類は前年の7割、メロン類も前年の半分以下だった。ただ、いちじくと栗だけは昨年が台風の影響を受けたため、入荷量は大きく伸びた。輸入品は、バナナは前年並みの入荷、キーウィはチリ産の入荷増により倍増した。柑橘類は、レモンが前年の7割、オレンジは約4割で今月も入荷量は伸びなかった。
(価格及び消費動向)数字の上では、みかんが4割高、りんごが4割高、柿が8割高と国産果実は今月もすべての品目で前年の単価を上回り、入荷減の単価高の状況は継続した。しかし、みかん・りんごにおいてはそれまでの高値の反動、さらに食味の低下から消費は鈍り市場在庫も多量になった。その中で柿だけは半作というだけではなく、食味が安定していたことから順調な販売だった。輸入品は、バナナが2割高と健闘したものの他の品目は低調だった。
その様な状況の中、総体入荷量は516tで前年に比べ72%、kg当りの単価は254円で前年に比べ146%、売上高は前年に比べ105%で販売を終了した。
主要品目の市況
大 根 |
主力3県の他に青森・茨城県産の販売だった。8月以降の高温・かんばつの影響を受け生育不順により、入荷は前年に比べ54%(入荷量96t)と近年にはない大幅な減少だったが、価格的には前年に比べ217%(kg当り115円)と大幅な高値で推移した。 |
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白 菜 |
全国的に不作で、長野県だけの入荷だった。入荷は前年に比べ70%(入荷量95t)と3割の減少だったが、価格的には大根同様前年に比べ211%(kg当り93円)と近年にない高値で推移した。 |
キャベツ |
主力3県の他に茨城・愛知県産の販売だった。入荷は高冷地物の早い切り上がりにより、前年に比べ43%(入荷量118t)と大幅な減少だったが、価格的には前年に比べ174%(kg当り108円)と高値販売で終了した。 |
みかん |
連休までは順調な販売だったが、中旬以降食味の低下から消費は鈍った。しかし、裏年ということもあり、入荷は増えず入荷量は前年に比べ77%(入荷量142t)、単価は前年に比べ138%(kg当り167円)で終了した。しかし、食味・品質共に悪く早生種以降に不安を残した。 |