野菜・果実の市況:平成24年 6月 市況情報
(入荷動向)6月の主要品目(きゅうり・トマト・キャベツ)は、春物から夏秋地物への切り替え時期と梅雨の長雨などもあったが、入荷量は前年に比べ100%(入荷量1,623t)と前年並みとなった。品目別には、洋にんじん・ほうれん草・青ねぎ・にら・レタス・なんきん・ミニトマト・スイートコーン・じゃが芋・玉ねぎなどは下回った。また、大根・白菜・キャベツ・白ねぎ・ブロッコリー・きゅうり・なす・ピーマン・オクラ・さつま芋・長芋・生しいたけなどは前年を上回った。
(価格動向)昨年は不作により単価高だったが、本年は例年並みとなり価格は前年に比べ90%(kg当り175円)と安値となった。野菜全般的に梅雨の長雨により消費者の購買意欲は減少し苦しい販売となった。
従って、売上高は前年同期に比べ90%と前年を下回る販売だった。
(入荷及び産地状況)スイカは不作傾向のため入荷は少なめで推移したが個選物の入荷によりほぼ前年並みを確保した。ただ小玉スイカは半減した。りんごは更に産地在庫が減少し、王林こそ8割強の入荷だったが、ふじ・ジョナゴールドは前年の5~6割の入荷だった。桃は九州産が多く大幅に増加した。ぶどう類も大粒系・デラウェアとも遅れていた物が出荷され前年を上回った。アールスメロン・雑メロンも前年を上回った。ハウスみかんはやや前年を下回ったが甘夏など雑柑類は大幅に増えた。いちごは各産地共切り上がりが早く2割減少、さくらんぼは昨年よりスタートが早かったものの不作傾向のため1割減小した。輸入品は、柑橘が前年並み、チェリーも国産が少ない事もあり増加した。しかし、バナナは震災特需があった昨年のような事はなく2割以上の大幅減となった。
(価格及び消費動向)主となるスイカは冷夏や梅雨のため荷動きが悪かったが、気温が低い事によりりんごやいちごなどは数量が少ない事もあり引き合いが強かった。また、遅れた事により高値でスタートした桃やぶどうはその反動から低迷し1割以上安くなった。柑橘類は前年並み。メロン類は若干安値だった。さくらんぼは数量減から2割ほど高値になった。輸入品は柑橘が前年並みだったが、チェリーが入荷増からバナナは販売不振から1割以上安くなった。
そのような中、総体入荷量は310tで前年に比べ87%、売上高は前年に比べ94%、kg単価は322円で前年に比べ108%で販売を終了した。
主要品目の市況
きゅうり |
主力3県(高知県・徳島県・奈良県・)の他に山形県・岡山県産の販売だった。入荷量は春物の切り上げが延びたため、前年に比べ116%(入荷量87t)となり前年を上回る結果となった。価格は数量増により前年に比べ58%(kg当り162円)と前年の半値に近い販売となった。 |
---|---|
トマト |
主力3県(石川県・徳島県・奈良県)の他に兵庫県・愛媛県・熊本県産の販売だった。入荷は前年に比べ98%(入荷量94t)となり前年をやや下回った。価格的には前年に比べ94%(kg当り212円)と安値販売となった。 |
キャベツ |
主力3県(兵庫県・愛知県・岡山県)の他に、茨城県・長野県・京都府・福岡県産の販売だった。入荷量は前年に比べ139%(入荷量201t)となり前年を大きく上回った。価格的には、前年に比べ92%(kg当り61円)と安値販売だった。 |
スイカ |
愛知県・鳥取県・熊本県産の販売だった。気候が涼しく、また梅雨入り後雨の日が多くスイカの荷動きは非常に鈍かった。その様な中、安値でカット、ブロック販売出来る下級品、個選物が中心となり前年並みの数量、単価を確保した。 |