鮮魚・冷凍魚・加工水産物の市況:平成26年 6月 市況情報
鮮魚全体の入荷数量は、先月と同じぐらいだった。養殖物は供給に大きな変動もなく、入荷は順調で相場保合で推移した。天然物は、季節商材の剣先いか、あさり、サザエ等が入荷数量を伸ばした。他の商材も含めて、入荷は順調で相場は保合で推移した。
冷凍魚の相場は全般的に強含みだった。原料の漁獲状況が悪く、燃料油も価格が高止まりのため、しばらくこの展開が続くと思われます。
えびは、バナメイが産地価格でしばらく下落していたが、ここのところ反転との情報もあるが、以前価格帯が売れやすいところまで下がってないため、国内相場は保合いからやや弱含みだった。ブラックタイガーはこれから入荷が始まるが、生産量が少ないため、相場は保合いからやや強含みになる見込みです。
塩干品は、原料の価格が上昇しているため、相場は高値の状況だった。
ただ、現在漁獲好調のアメリカ産とロシア産の紅鮭は、相場弱含みになった。
また、イクラのしょうゆ漬けも売れ行きの不振から相場は弱含みになってきている。
主要品目の市況
マグロ(生・冷凍) |
生鮮物のキハダ・メバチマグロは、インドネシア、パラオ、グアム産主体で、順調に入荷した。本マグロは境港の施網物が少量の入荷があった。 |
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真タイ |
養殖物は愛媛県産中心の入荷で、入荷は順調で相場は保合いで推移した。 |
サバ・アジ |
真サバは千葉方面中心の入荷だったが、産卵期のため脂のりは殆どなく、身もやせているため、売れ行きは不調だった。一方、夏が旬のゴマサバは、脂のりも良く、量販店などからも引き合いがあった。入荷は順調で相場は保合いだった。 |
スルメイカ・剣先イカ |
スルメイカは、新潟、石川方面中心の入荷で、4㎏30尾入りの小型サイズ中心の入荷だった。入荷は順調で相場は強め。箱で2,800円~2,000円で相場は推移した。剣先イカは、福岡、長崎、山口方面中心の入荷で、入荷量はやや多く、相場は弱含みだった。 |
貝類・ウニ |
サザエは三重、長崎産でアサリは愛知産中心で順調に入荷した。相場は保合いだった。ウニはロシア、北海道中心の入荷で相場は弱かった。 |
冷凍カレイ |
カラスカレイは、ロシア産などの大型サイズの原料が少なく、相場強含みなった。 |
冷凍サバ・サワラ |
サバのノルウェー産は、入荷の少なかった600gアップ、400g~600gの大型サイズの原料がショート気味だった。アイルランド産などの代替品もあるが、夏サバのため人気がなかった。 |
冷凍エビ |
ブラックタイガーは、昨年のEMSの影響で価格が高騰したバナメイへの生産転換が各産地で行われており、今年の生産量が減ったため、これから始まる新物の入荷は昨年より少なめで、価格は保合いからやや強含みになると予想している。 |
ちりめん・煮干・丸干 |
ちりめんは、6月から7月にかけて大阪湾から淡路島の前浜の漁獲が途切れず続いており、相場は上物で㎏当り2,200円~、エビやカニが混じった並品で㎏1,400円からが中心の相場で入荷は順調、相場は弱含みで推移した。 |
汐鮭・汐鯖 |
汐鮭は、新物の国産紅鮭、白鮭(時鮭)が始まったが、昨年物が残っていることと、海外産地の豊漁情報から、相場は弱い状況になった。ほんちゃん紅鮭も18.5㎏で7尾入りが㎏当り1,400円から、8尾入りが㎏当り1,200円から、9尾入りが1,000円から、10尾入りが900円からが相場だった。来月も反転するネタが見えないため、入荷順調、相場弱から弱含みになると予想している。 |