野菜・果実の市況:平成28年9月
9月の野菜は、葉茎菜類を中心に中旬までは潤沢な入荷であった。しかし、相次ぐ台風の上陸と秋雨前線が本州付近に停滞した為、東、西日本では曇りや雨の降る日が多く、各産地での生育が遅れ月末にかけて相場が上昇する品目が目立ってきた。相場が急騰した品目は、レタス類、果菜類のとまと、ピーマン、茄子、胡瓜などが雲雨天、台風の影響、又、なりづかれなどが重なり高値相場となった。北海道産が主力となる、馬鈴薯、玉葱、人参は台風の深刻な被害もあり、各品目とも前年同月よりも高単価での推移となった。
9月期においては、主力品目のみかん、柿、りんご類の販売が順調であった為、単価も前年より高く推移した。みかんにつていは、6月後半から8月末までの干ばつの影響で糖が高く品質も良好となった。柿については、平年より3日から1週間早い出荷となった。当初は小玉から中玉中心と思われたが、9月の天候不足の影響で玉肥大が進み2L~3L中心となった。りんごについても前進出荷傾向となっているが、品種の切り替わりもスムーズになり順調な販売となった。
主要品目の市況
玉葱 |
主力産地である、北海道産は台風の被害で出荷量が減少した為、前年より2割近い単価高で推移した。兵庫県産はベト病の被害等で出荷量は少なく、前月に引き続き高値で推移した。 |
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ピーマン |
兵庫・愛媛県産の夏秋産地主体に、茨城県産の入荷であった。各地、長雨、曇天による日照不足により、出荷量は減少し、価格は高値で推移した。 |
トマト |
気温の低下により着色は進まず、出荷量は減少し、価格は高値で推移した。 |
みかん |
数量・単価ともに前年より増加。 |