野菜・果実の市況:2020年2月
暖冬の影響で全般的に潤沢な出廻りとなったが、日照不足の影響で胡瓜、ピーマン、トマト等果菜類は堅調な相場で推移した。
暖冬により、大根、キャベツ等大半の品目が前年を下回る単価で推移した。
新型コロナウイルス感染症の影響で、業務需要の低迷も大きく、又、気温高でもあった為鍋物商材の販売にも苦戦した。
令和2年2月の実績は、販売金額6,540万円(前年比84%)、入荷数量213t(前年比89%)であった。
2月当初においては、新型コロナウイルス感染症の影響も限定的であったが、徐々に大きくなり、中旬以降は消費は落ち込み、業務需要や輸出が激減し、相場が大きく崩れた。
また、暖冬の影響もあって、品目によっては供給減となり、特に中晩柑類は数量減、単価安の傾向がみられた。さらに、食味も含め全体的に品質は低調で下級品の発生が例年よりも目立った事も低迷の要因と思われる。
りんご類では、輸出の減少で上位等級の単価においては苦戦したが、主力のふじを中心に産地在庫が少なく、月内を通して単価高傾向で推移した。
いちごは、端境期が中旬頃まで続き、入荷減となったが、新型コロナの影響で荷動きが悪く、相場が低迷し、数量増傾向となってきた下旬まで続いた。また、量販店などにおいて、試食宣伝販売等がほとんど中止となった事も影響した。
主要品目の市況
人参 |
愛知県産中心に鹿児島県産の入荷販売であった。入荷については前年より多く、価格については前年並みで推移した。 |
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大根 |
兵庫、長崎、徳島県産中心の入荷販売であった。各産地共に暖冬で、生育は順調であった。入荷については前年を上回るが、暖冬による消費低迷もあり価格については前年を下回った。 |
いちご |
暖冬の影響で、年内から前進出荷傾向であった為、端境期が続き、約1割減の入荷であった。増加傾向となった下旬頃には、比較的大玉傾向で販売しやすい環境であったが、新型コロナの影響で苦戦した。 |
みかん |
昨年より前倒し出荷され、入荷数量は伸びたが、暖冬の影響で下級品の発生が目立ち、単価安で推移した。 |